2017年01月04日

年金法改正

年金受給資格期間を25年から10年に短縮する「年金機能強化法」(公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律(平成24年法律第62号))の施行期日の改正が平成28年11月16日参院本会議で可決成立しました。
 当初は、消費税10%引き上げ時となっていたので、平成27年10月施行が予定されていましたが、10%への引き上げが先送りされたことにより、年金受給資格期間の短縮も先送りされていました。その後、平成29年4月に消費税10%に引き上げ?それも先送り?という状況で、結局、施行日を消費税10%引き上げ時とは切り離し、平成29年8月1日に改められました。
 厚生労働省によると無年金者64万人が対象になるとのことです。では、いったいいくらもらえるのでしょう?
 国民年金は、20歳から60歳まで40年間納付義務があります。40年納付してもらえる満額の老齢基礎年金は、年間780,100円(平成28年度額)です。25年納付だと年間487,562円、10年だと年間196,025円で、月に16,000円あまりです。受給資格期間10年とは、あくまで最低の加入年数であって、10年掛ければもう掛けなくてもいいという事ではないことに注意が必要です。
 また、年金額の改定方法の改正も平成28年12月14日参院本会議で可決成立しています。年金額は賃金や物価による改定率で改定される「賃金・物価スライド」と少子高齢化によるスライド調整率をそこからマイナスする「マクロ経済スライド」により改定されます。
 マクロ経済スライドは、平成16年の年金法改正で導入されましたが、デフレでは実施できないことになっていますので、実施されたのは、平成27年度1回だけです。今回のマクロ経済スライドの改正は、平成30年度から物価が下落して実施できなかった分を、物価が上昇した時にまとめて引き下げるというものです。
賃金・物価スライドの改正は、現在は、物価が上がって現役世代の賃金が下がった時は、年金額据え置き、物価の下落より賃金の下落が大きい時は、小さい方の物価の下落に合わせて年金額を改定していますが、平成33年度から物価の下落に合わせて年金額を改定するものです。
 日本の年金制度は、「相互扶助」です。しかし、少子高齢化により、現役世代が年金受給者を支える方式では、限界が見えてきています。このような状況で、どんな年金制度が現役世代も年金受給者も納得できるのか、大変難しい問題です。(社)
posted by NBP at 10:17| 日記