2018年02月06日

家なき子

 「家なき子」といっても、児童文学の話や日テレのドラマではなく、今回は税務の話です。日本には相続税というものがありますが、一定の金額以上の相続をした場合、相続した人に税金がかかります。例えば1億円の現金を相続した場合は、相続財産を1億円と評価して、税金2300万円がかかります。
 もしも相続する財産が一緒に住んでいる家だけだったらどうなるでしょうか?税金を払うために家を売らないといけなくなる場合もあるかもしれませんね。そのため、家を相続したときは、一定の条件を満たした場合、現在はその評価額は20%となります。これは「小規模宅地等の特例」と言われている制度です。
 上記例と同じ1億円の家を相続した場合は、1億円×20%=2000万円と評価されて、税金は250万円となります。現金の場合と比べて、2000万円以上の節税になりますね。
 一定の条件はいろいろありますが、一緒に住んでいた配偶者や子供が家を相続した場合は、条件に当てはまります。しかし、一緒に住んでいない人が相続した場合は、基本的には当てはまりません。
 但し、例外があるのです。これが「家なき子」です。例えば、家を相続する子供が、相続開始前3年以上自分や配偶者の持ち家に住んでいない場合です。この場合、条件はありますが、持ち家がない子供であるという理由で、評価額が20%になります。もちろん相続する子供に持ち家があれば100%評価となります。「同情するなら家をくれ」ですね・・・
 近年、この制度を悪用する人が増えてきました。例えば、一人暮らしの父と別居して持ち家がある長男が、父の自宅敷地について将来的に特例を適用するために自分の持ち家を兄弟である次男に売却したが、長男はその売却した家に次男からの賃貸という形で住み続けた場合、長男がその家を売却した後で3年を経過してしまえば、父親の自宅敷地について小規模宅地等の特例の適用を受けることが出来ました。
 平成30年4月以降発生する相続からは、税制改正によって、こういった抜け穴が封じられました。 もちろん親と同居して面倒を見ている子供さんの場合は大丈夫ですよ。税務も親孝行をしなさいということでしょうか?私の知人も最近親と同居するようになりましたが、こういうことなんでしょうか・・・(会)
posted by NBP at 13:20| 日記